「want 人 to do」と「would like 人 to do」の違いをやさしく整理する
相手に何かをしてほしいとき、英語では want 人 to do と would like 人 to do の両方が使えます。
結論から言うと、日常の近い関係では I want you to ...、ていねいに頼みたい場面では I would like you to ... を選ぶと分かりやすいです。
この記事で分かることは次の3つです。
want 人 to doの基本の意味would like 人 to doがていねいに聞こえる理由- 家族、友人、先生、店員、職場などでの使い分け
結論:want は直接的、would like はていねい
want 人 to do は「その人に〜してほしい」という気持ちをまっすぐ伝える形です。
一方、would like 人 to do は「その人に〜していただきたい」「〜してもらえるとうれしい」という、少しやわらかい言い方です。
ここがポイント: どちらも文法的には正しいですが、相手との距離によって聞こえ方が変わります。
ざっくり分けると、次のようになります。
I want you to help me.
あなたに手伝ってほしい。I would like you to help me.
あなたに手伝っていただきたいです。
日本語でも「やってほしい」と「やっていただきたいです」は、意味は近くても場面が違います。英語でも同じように、言い方の強さとていねいさを見て選びます。
基本の形を確認しよう
まずは文の形を見ておきましょう。難しい文法用語を使わずに言うと、どちらも「相手 + してほしい行動」を続ける形です。
want 人 to do
形はこうです。
want + 人 + to + 動詞の原形
例:
I want you to call me.
私に電話してほしい。She wants him to wait.
彼女は彼に待ってほしいと思っている。
want は「ほしい」「望む」という気持ちを表す動詞です。Oxford Learner’s Dictionaries でも、want somebody/something to do something という形が示されています。
would like 人 to do
形はこうです。
would like + 人 + to + 動詞の原形
例:
I would like you to call me.
私に電話していただきたいです。We would like you to come early.
早めに来ていただきたいです。
would like は、want よりていねいに「〜したい」「〜してほしい」を伝える表現としてよく使われます。British Council の文法資料でも、would や could は依頼をていねいにする表現として扱われています。
コアイメージ:気持ちをそのまま出すか、やわらかく包むか
この2つは、意味そのものよりも「伝え方」の違いが大事です。
want は気持ちが前に出る
want は、自分の希望をはっきり出す言葉です。
そのため、近い関係では自然です。
- 親が子どもに言う
- 友人同士でお願いする
- チーム内で必要な作業を伝える
- 自分の希望をはっきり言う
たとえば家で、親が子どもに言うなら自然です。
I want you to clean your room.
部屋を片づけてほしい。
ただし、相手との距離がある場面では少し強く聞こえることがあります。先生、上司、店員、初対面の人に使うと、「こちらの希望を押しつけている」ように響く場合があります。
would like は距離を少し置く
would like は、want よりもていねいです。
would が入ることで、言い方が少しやわらかくなります。日本語で言えば、「〜してほしいです」より「〜していただけると助かります」に近い感覚です。
たとえば職場で依頼するなら、こちらのほうが無難です。
I would like you to check this report.
このレポートを確認していただきたいです。
もちろん、英語では声のトーンや関係性も大きく関わります。ただ、初心者のうちは 迷ったら would like のほうがていねい と覚えておくと失敗しにくいです。
使い分けを場面で見る
同じ「相手にしてほしいこと」でも、相手が誰かで言い方を変えます。
| 場面 | 自然に使いやすい表現 | 理由 |
|---|---|---|
| 家族・親しい友人 | I want you to ... |
直接言ってもきつく聞こえにくい |
| 先生・上司・取引先 | I would like you to ... |
ていねいに依頼できる |
| 店員・初対面の人 | Could you ...? も自然 |
命令ではなくお願いに聞こえる |
| 強く希望を伝える場面 | I want you to ... |
自分の希望をはっきり出せる |
「お願い」なら could you もよく使う
ここで大事なのは、I would like you to ... がいつも一番自然とは限らないことです。
カフェやホテル、道案内のように、相手にその場で何かをお願いするなら、実際の会話では Could you ...? や Would you ...? もよく使われます。
Could you help me?
手伝っていただけますか。Would you open the window?
窓を開けていただけますか。
I would like you to ... は、少し改まって「私はあなたにこれをしてほしいです」と伝える感じがあります。仕事の依頼、指示、面談、メールなどで使いやすい表現です。
例文で使い方を確認しよう
ここでは、短くそのまま使いやすい例文で見ていきます。
want 人 to do の例文
I want you to listen.
ちゃんと聞いてほしい。
近い相手に、はっきり伝える表現です。親子、友人、チームメイトなどで使えます。
I want you to try again.
もう一度やってみてほしい。
励ます場面でも使えます。言い方が強くなりすぎないように、声のトーンも大切です。
I want him to come with us.
彼に私たちと一緒に来てほしい。
you だけでなく、him、her、them なども入れられます。
would like 人 to do の例文
I would like you to read this email.
このメールを読んでいただきたいです。
仕事や学校で、相手に確認をお願いするときに使えます。
We would like you to arrive by ten.
10時までに到着していただきたいです。
会社やイベントの案内のように、少し公式な場面に合います。
I would like you to explain it again.
もう一度説明していただきたいです。
相手に手間をかけるお願いなので、want よりもやわらかく聞こえます。
短い会話例:日常ではこう使う
場面ごとに、どちらが自然かを見てみましょう。
家での会話
A: I want you to clean your room before dinner.
夕食前に部屋を片づけてほしい。
B: Okay. I’ll do it now.
わかった。今やるよ。
家族の中では、want you to が自然に使えます。親しい関係なので、ていねいに遠回しにする必要が少ないからです。
職場での会話
A: I would like you to check this file today.
今日このファイルを確認していただきたいです。
B: Sure. I’ll check it this afternoon.
もちろんです。今日の午後に確認します。
職場では、相手に作業を頼む場面が多いです。would like you to を使うと、指示に近い内容でも少しやわらかく伝えられます。
お店や旅行先での会話
A: Could you show me the way to the station?
駅までの道を教えていただけますか。
B: Sure. Go straight and turn left.
もちろんです。まっすぐ行って左に曲がってください。
この場面では、I would like you to show me the way. よりも、Could you ...? のほうが自然です。相手に直接お願いする会話では、質問の形にするとやわらかくなります。
よくある間違い
ここでは、初心者がつまずきやすいポイントを整理します。
間違い1:want you do と言ってしまう
want の後に「人 + 動詞」を続けるときは、to が必要です。
- 不自然:
I want you help me. - 自然:
I want you to help me.
手伝ってほしい。
would like でも同じです。
- 不自然:
I would like you come early. - 自然:
I would like you to come early.
早めに来ていただきたいです。
間違い2:目上の人に want を強く使う
I want you to ... は文法的には正しくても、相手によっては強く聞こえます。
たとえば上司や先生に対して、次のように言うと少し直接的です。
I want you to check this.
これを確認してほしい。
ていねいに言うなら、次のように変えると自然です。
I would like you to check this.
これを確認していただきたいです。
さらにお願いらしくするなら、こちらも使えます。
Could you check this?
これを確認していただけますか。
間違い3:would like を長くて難しい表現だと思う
would like は長く見えますが、基本の使い方はシンプルです。
want のていねい版として、まずは次の形だけ覚えれば十分です。
I want you to ...
〜してほしいI would like you to ...
〜していただきたいです
ただし、友人との軽いやり取りで毎回 I would like you to ... と言うと、少しかたい印象になることがあります。親しい相手には want、またはもっと短く Can you ...? も自然です。
まとめ:相手との距離で選ぶ
want 人 to do と would like 人 to do は、どちらも「相手に〜してほしい」と伝える形です。
今日覚えるポイントはこの3つです。
want 人 to doは直接的で、近い関係やはっきり伝えたい場面に合うwould like 人 to doはていねいで、仕事、学校、改まった依頼に合う- その場でお願いする会話では、
Could you ...?やWould you ...?もよく使う
まずは、家族や友人には I want you to ...、職場や少し改まった場面では I would like you to ... と分けて練習してみましょう。
次に英語でお願いを作るときは、「自分の希望をはっきり言う場面か」「相手にていねいに頼む場面か」を先に考えると、表現を選びやすくなります。
